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建設新聞社(長崎)
2016/12/09

【長崎】県が調川港で港湾整備計画

泊地浚渫と浮桟橋新設 概算8・3億
 17年度は調査・設計 18年度以降に工事

 県は2017年度、松浦市調川港で港湾整備に着手する。水産業振興を支援するのが目的で、浮桟橋1基を新設するほか、泊地の浚渫を計画。概算事業費は8億3000万円で、19年度の事業完了を予定している。16年度から実施している工事の関連分だが、県は新規分として事業着手を目指す。
 事業概要は浮桟橋1基の設置とマイナス6・5b泊地浚渫(9000平方b)。初年度となる17年度は2000万円の予算計上を目指し、調査業務と設計業務を外部発注。計画内容の詳細を固め、以降、浮桟橋の新設工事と泊地の浚渫工事に入る方針だ。これまでに市は、県に早期整備を要望。その結果、国の交付金を活用して県が整備を進めることとなった。
 調川港には、全国有数の水揚げを誇る松浦魚市があり、地域経済にとって重要な役割を果たしている。だが大中型まき網漁船の大型化が進み、水揚げを行う岸壁の水深が不足。滞船や時間調整、競合する他港への回避が発生している状況となっている。このため、泊地浚渫および浮桟橋の新設計画が浮上。不足する水深と係留場所を確保することで、水揚げ機能を向上し、水産業の振興を図る構えだ。
 これに関連して松浦市は、老朽化が進む松浦魚市場の再整備を計画。基本設計業務を活イ設計で16年度末まで進め、17年度に実施設計業務を外注。17年度中に事務所棟の工事を優先し一部着手。荷捌施設については、事業費抑制のため、半分程度を建て替える。
 基本設計段階における規模は、荷さばき所が平屋8530平方b、近海物荷さばき所が平屋1120平方b、作業所が2階建て延べ2030平方b、事務所棟が3階建て延べ4570平方bで、総延べ面積1万6250平方bとなっている。ksrogo