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建設経済新聞社
2016/12/09

【京都】第一市場の賑わいゾーン活用 募集要項配布は29年1月から

 京都市は7日、京都市中央卸売市場第一市場「賑わいゾーン」の活用に係る契約候補事業者選定委員会を開催。今後のスケジュールを明らかにした。
 市は、七条通北側の水産事務所棟敷地の一部(下京区朱雀堂ノ口町35−1、朱雀正会町53他。実測面積4000u)と七条通南側の南関連事業者棟敷地(下京区朱雀内畑町7−4他)を賑わいゾーンに設定。一体活用が難しいため、今回は水産事務所棟敷地の一部を活用の対象とする。民間事業者から提案を求める公募型プロポーザルを採用する。
 募集要項等の配布は29年1月上旬から。応募書類の受付は29年3月下旬、選定委員会の開催は29年4月頃(応募者数、審議状況等により適宜開催)を予定。契約候補事業者の選定は最終の選定委から約1ヵ月後とした。基本協定書の締結等は29年8月頃、貸付契約の締結等は29年中を目指す。賑わいゾーンの引き渡しは30年6月以降の予定。
 募集要項案によると、応募資格は、賑わいゾーンの活用を行う意思があり、貸付契約の契約者となる法人。
 募集する施設は、@中央卸売市場第一市場及び近隣の商店街と連携した賑わいを創出する施設A多様な人が集い、滞在できる施設。
 契約形態としては、定期借地権又は事業用定期借地権を設定。貸付期間は10年以上60年以内の範囲内とする。
 既存建物等は土地の引き渡し前に市が除却(解体)する。
 埋蔵文化財発掘調査が必要となる場合は事業者の責任及び費用負担で行う。土壌汚染が判明した場合は事業者の責任及び費用負担で必要な対策を行う。
 第一市場の場内通路の新千本通については、使用に先立ち、事業者が賑わいゾーンに設置する施設の整備・運営等に係る交通計画(警備員による誘導等の安全対策を含む)を策定し、市場の承認を得るとともに、安全管理を行うよう求める。
 また▽廃止した短絡線を活用して新たに設置する歩行者空間との接続▽市場との連携▽観光客の受入環境の向上▽回遊性の向上▽地域のまちづくり・商店街の活性化への貢献▽正規雇用の創出、市内事業者の活用▽伝統文化・伝統産業等の活性化につながる物品や技法の活用について、積極的な提案を行うよう求める。
 水産事務所棟敷地の一部の東南角にある300uについては、廃止した短絡線を活用して新たに設置する歩行者空間の七条通への接道に活用する。現在は詳細設計中。
 このほか初会合では審査項目及び審査基準案について非公開で審議した。
      ◇
 賑わいゾーンの南東側に西日本旅客鉄道梶iJR西日本)が31年春の開業を目指し、JR嵯峨野線京都・丹波口間新駅を建設。市は梅小路公園再整備として新駅周辺の歩行者空間を整備するとともに、新駅で影響が生じる大型バス駐車場を効率的かつコンパクトに再整備する。また廃止されたJR短絡線を利用し歩行者空間(横断歩道橋)を整備し、雨に濡れずに新駅から賑わいゾーンにアクセスできるようにするため屋根を設置する予定。梅小路公園再整備、横断歩道橋整備は29年度に工事着手し、新駅と同時完成を目指す。
 新駅建設などまちづくりの進展を見据え、市は賑わいゾーンを含む七条新千本地区の約0・7fに宿泊機能を誘導し、ホテルや旅館を建設する場合に指定容積率400%に200%を加算し600%とする内容の都市計画変更案を11月の都市計画審議会で承認した。
 このほか、京都市商業集積ガイドプランにおいて賑わいゾーン等のエリアは、物販施設は1000uとしているが、3000uに緩和する方向で市が見直しを進めている。