京都府は、府営住宅向日台団地について、建替えに向け基本構想をまとめる。構想をまとめる中で民間活力の導入可能性調査を進める。
向日市寺戸町及び向日町の向日台団地(昭和41〜42年築)はRC造5階建、1号棟から15号棟の計15棟で構成。管理戸数は495戸で、入居は455戸(平成28年9月時点)。平成26年6月から入居募集を停止した。
府営住宅ストック総合活用計画に基づき、昭和40年代に建てられた府営団地の建替えを府は進めており、向日台団地は建替えに位置付ける団地の中で最も建設年度の古い団地。敷地は廃止予定の向日町競輪場に近接、府道柚原向日町線の南側に位置する。面積は3・7f。用途地域は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)で高さ規制は15m第1種。住棟配置は府道中山向日町線の東側に1〜5号棟及び9〜15棟、西側に6〜8号棟。
エレベーターは15棟のうち2棟しかなく、建物は老朽化が進行しているが、入居率が高く入居者の高齢化も進んでおり、かねてから抜本的な改善に向け建替えが求められている。
現在の敷地内で建替え計画の調査を進めてきたが、高い入居率のため仮住戸の確保が難しく、高さ規制のため必要戸数の確保が困難な状況で、崖に近接することから安全対策も必要になり、事業の長期化とそれに伴う事業費増などが課題。
府はこれまでに事業期間の短縮やコスト縮減等を行った他府県の先進事例調査を行い、どこにどういったものを建てるかということを検討しつつ、建替え期間中の仮住戸確保のための移転計画や現入居者の居住の安定確保に必要な戸数の試算などの調査に取り組んだ。
内閣府はこのほど、京都府の府営住宅向日台団地民活導入可能性調査について、調査委託費を全額助成することを決定。これを受け、京都府は可能性調査を進め、今後まとめる基本構想に反映させる。
基本構想はプロポーザル方式の採用も視野に検討する。策定時期は平成29年度以降になる模様。