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建通新聞社四国
2016/12/06

【高知】高知県 12月補正案で経済対策145億円増額

高知県は2日、一般会計に109億0593万円を追加する12月補正予算案を発表した。国の経済対策を受けた公共事業の追加に131億円を計上するなど、投資的経費に145億2703万円を増額(通常分は国からの内示額が当初予算に計上した事業費を下回ったため31億8768万円減額)している。補正後の普通建設事業費の総額は1178億円となり過去10年で最大となった。12月定例議会は8日に開会、22日までの会期で開催される。
 国の経済対策に応じた公共事業は、南海トラフ地震対策など「命を守る」対策が中心。道路事業には66億5500万円で橋梁やトンネルの老朽化対策や法面の防災対策、1・5車線的道路整備事業に充てる。河川・海岸・港湾・漁港・漁場事業には11億7300万円で岸本海岸(香南市)の離岸堤整備や野根漁港(東洋町)の沖防波堤延伸などの工事を進める。造林事業には8億5500万円で間伐や路網整備を県内一円で進める。
 砂防事業には10億8500万円、23カ所で急傾斜地崩壊対策、9カ所で地すべり対策を進めるなど防災上重要な施設を土砂災害から保全する。都市計画事業には6億6000万円、春野総合運動公園の屋内運動場人工芝整備や土佐西南大規模公園の展望台整備などに充てる。耕地事業には27億1200万円、農地のほ場整備やため池、津波避難タワーなどの整備を実施する。
 主な新規事業では、牧野植物園磨き上げに216万円(債務負担1127万円)を計上、ファミリー園とスタディ園(ともに仮称)の開設に向けた候補地の測量調査など委託料。須崎市と連携して進める「須崎海洋スポーツパーク構想」では浦ノ内湾の大嶋海岸整備に向けた測量設計委託料には800万円を計上している。
 補助金関連では、産地パワーアップ事業費補助金に3億7794万円、土佐あき農業協同組合のなす選果ライン高度化、コスモス農業協同組合のしょうが集出荷貯蔵施設整備、しまんと新一次産業の栗ペースト加工施設整備を支援する。中山間地域の所得向上に向けた施設整備などの補助金には3億0612万円、農地の基盤整備や加工施設の整備などを支援する。
 この他、公共工事の端境期対策として、次年度の地方特定道路整備事業の一部を前倒し発注するいわゆる「ゼロ県債」事業の債務負担に1億0150万円を設定。建設が進む和食ダムでは、堤体左岸部の地盤の再掘削が必要なことが判明したためコンクリート打設が延期となり、この工事に係る9億7544万円を債務負担として設定する。なお同ダムは2018年5月の竣工を予定していたが、最大4年延びるという。

提供:建通新聞社