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建通新聞社(中部)
2016/12/14

【三重】17年度から既設橋撤去へ 香良洲橋架替で三重県

 三重県津建設事務所は、雲出川古川に架かる「香良洲橋」の架け替え工事と架け替えに伴う県道改良工事を計画している。現在、橋梁部の詳細設計を2015年度から2カ年で、県道改良の詳細設計を16年度事業として進めており、道路改良に伴う用地測量業務にも11月から着手した。順調に進めば17年度から既設橋の撤去工事に着手する考えだ。
 香良洲地区には、雲出川古川に架かる県道香良洲公園島貫線の「香良洲橋」、雲出川に架かる県道津三雲線の「香良洲大橋」、雲出川古川の河口部に近い県道津香良洲線の「津香良洲大橋」の3橋があり、いずれも香良洲地区と雲出本郷町や国道23号などと結ぶ重要なルート上の橋梁となっている。このうち、老朽化などへの対策として、香良洲大橋の耐震化を先行させ、15年度から工事に着手し、16年度に完了する。続いて、香良洲橋の架け替えに着手する計画。香良洲橋は、災害時の緊急輸送道路指定の県道上にあるため、架け替え期間中は、代替道路として香良洲大橋を通る県道津三雲線を緊急輸送道路とし、輸送機能を保持させる。
 香良洲橋の架け替え工事では、河川流下への影響を配慮して、仮橋を設けず、撤去後に現在地で新橋を建設する。撤去工事は渇水期に限定されるため、工期は2カ年度にまたがる計画で、その後に橋梁架設を数カ年にかけて行う。
 新橋の概要は、橋長175・5b、全幅員11b。上部工が鋼3径間連続非合成箱桁、下部工は橋台が逆T式(2基)、橋脚が張り出し式(2基)。下流側に歩道を設ける。桁高さは現橋より1b程度嵩上げする計画。橋梁詳細設計は中央コンサルタンツ三重事務所(津市)が担当。
 既設橋の概要は、橋長168b、全幅員5・5b、構造は鉄筋コンクリート造で、9径間。所在地は津市香良洲町地家、雲出伊倉津町。1953年に架設。
 架け替えに伴い2路線の県道改良を計画している。県道津三雲線については、バイパス化を計画。県道香良洲公園島貫線については、嵩上げ、拡幅が主な事業。橋梁左岸側の取り付け部の現状は、西側からの県道香良洲公園島貫線に、北側からの県道津三雲線が橋梁の手前で合流している。このため、県道香良洲公園島貫線を現況通り、橋梁への取り付け道路として整備する。県道津三雲線は橋梁側から約230b手前で南進し、県道香良洲公園島貫線に接続するバイパス区間を新設する。バイパス区間の延長は198b、全幅員7・5b(車道幅6b)。新設交差点を1カ所設ける。バイパス開通後は、橋梁までの延長約230bは県管理から津市管理に移行する。
 県道香良洲公園島貫線は、国道23号の大橋北交差点から橋梁を経て、右岸側の県道津三雲線の香良洲大橋北交差点手前までの延長948bが事業区間。このうち、橋梁架け替えにより影響を受ける区間が延長747bあり、橋梁部は別途に設計を行っているため、道路設計の延長を549bとした。幅員は全幅員10・5b(車道幅6・5b)。バイパスとの交差部で交差点を1カ所設ける。北側に片側歩道を設ける。橋梁取り付け部は、右・左岸ともに新橋梁の高さに合わせて、盛土、擁壁で道路高を上げる。道路設計は三重新成コンサルタント(津市)が担当。
 同事業に係るバイパス区間の新設、道路拡幅に伴う用地測量に11月から着手した。履行期間は17年3月28日。対象面積は約5・8f。用地幅杭設置は延長500b。担当は杉山コンサルタンツ(津市)。

提供:建通新聞社