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建設経済新聞社
2016/12/06

【京都】公共土木の維持管理に市民力 京都市が推進指針案まとめ

 京都市は5日、公共土木施設の維持管理に市民力・地域力を最大限に生かすため、(仮称)公共土木施設の維持管理に係る市民協働推進指針案をまとめ、明らかにした。
 市会まちづくり委員会で報告した。
 市建設局は、道路約3600q、橋約2900橋、河川340、公園906など多くの公共土木施設を維持管理しているが、高度経済成長期に集中的に整備された施設が一斉に更新時期を迎え、補修の必要な箇所が増加していくことから、新たな維持管理のあり方の検討が必要となっている。
 市は27年度に計6回のワークショップを行い、維持管理分野における市民協働の可能性について議論し、指針案をまとめた。それによると、市民協働型の維持管理を目指すため、まずは5年後(32年度)に目指すイメージを「公共土木施設の補修の優先順位(緊急性や重要性等)や補修方法等の管理レベルを官民が共有し相互理解が図られている」と定めた。
 今後取り組む9施策を5つの柱ごとに分類した。
 柱1「ICTを活用した維持管理の見える化」(取組@アプリの構築(実施済)A損傷箇所における調査過程や対応状況の可視化の促進(充実)B公共土木施設のパトロールの協働実施(アプリを活用しながら)(新規))、柱2「情報提供の充実」(取組C土木遺産やまちの土木施設を知る機会の創出(新規)Dアプリを活用した土木や維持管理に係る情報発信等の実施(充実)E新聞等の媒体・公共施設等を活用した情報発信の充実(充実))、柱3「市民とのコミュニケーションの促進」(取組F市民が集まるイベントへの参画など(充実)G維持管理作業に関する説明会の実施(新規)H出前講座・市政出前トークの実施(新規)I意見交換や情報交換ができる場の構築(新規))、柱4「市民と行政との連携の強化」(取組J市民・企業・事業者などの既存団体と連携した公共土木施設を守る取組の実施(充実)K自主活動の表彰(新規))、柱5「行政の人的・物的資源の活用」(取組Lボランティア袋配布の継続(継続)M用具、補修材料の貸出等の継続・充実(充実)N自主活動に係るゴミ等の回収の継続(継続)O自主活動への職員派遣(現場への派遣、技術的支援)(新規))。
 指針案は12月中旬から29年1月下旬までパブリックコメントで意見を募り、3月中旬に指針を策定する予定。