柏崎市は、「新庁舎周辺等活性化方策検討基礎調査」の中間報告をまとめた。市役所庁舎の移転に伴い大規模空閑地となる既存庁舎跡地の活用方策として、国・県の施設を集約立地させるシビックコアの導入や、老朽化した市有施設の移転用地とするなどの考え方を示した。
駅前への市役所移転で条件変化が見込まれる駅周辺および現庁舎周辺部の中心市街地活性化方策として、ふさわしい土地利用と整備方針を検討するもの。街の骨格を大きく変える要素となる現庁舎跡地、日石町5街区用地、駅前ふれあい広場の3つの大規模空閑地を対象に、土地利用の基本的な考え方を整理する。
このうち、現庁舎(中央町地内)の敷地面積は1万9316平方メートル。えんま通りなど商業集積が近くにあり、集客力を持つ施設の立地を図る必要性があること、柏崎高校や柏崎工業高校などの教育施設が立地する文教地域でもあるため、娯楽系の利用を控えることが前提条件となった。
活用例として、まずシビックコア制度を活用した官公庁施設の集約立地を挙げた。市内には老朽化した国関連施設として柏崎簡易裁判所、柏崎区検察庁、柏崎税務署など、県関連施設として柏崎地域振興局、柏崎社会保険事務所などがあり、建て替えに合わせ各施設を移転集約することを想定している。また、市が保有し老朽化が進む海岸公園スポーツハウス、北園体育館、武道館、柏崎小学校などの移転用地としての可能性も示した。
既存庁舎の杭が多く、地盤改良によって事業費が膨らむ場合も想定し、建物を建設しないオープンスペース型の利用方法も提示。大規模で使い勝手の良い公園・広場として、市民によるフリーマーケットやマルシェなどでにぎわい創出を図る。さらに、戸建て住宅用地としての活用例も示し、1区画200平方メートル前後で宅地造成を行った場合、73区画が造成されるとした。