岡崎市は、市営住宅の老朽化対策として、「ひばり荘」など4団地を移転、集約する再編計画を進める。移転する美合町地内の建設用地は国有地処分に伴う売却用地で、財務省東海財務局の審議会で売却が認められた。市では2016年度中に購入手続きを完了、17年度から実施設計を進め、19年度をめどに工事着手を目指す。
計画によると、新住宅は鉄筋コンクリート造4〜5階建ての住宅3棟で構成、総戸数は集約対象4団地分の150戸程度を想定する。シルバー住宅などの検討を進めるとともに、基本的な間取りや仕様などについては住民らの意見、要望などを踏まえ実施設計などに反映する考え。
工事には、既設住宅の解体工事を含む見通し。対象の合同宿舎美合住宅は、主要3棟の集合住宅で構成。いずれも鉄筋コンクリート造4階建てで、延べ床面積は2棟が1544平方b(32戸)、1棟が1158平方b(24戸)。解体工事は既設の平屋住宅を含み全棟が対象になる。
集約対象の4団地は、羽根町地内の3団地(ひばり荘、陣場荘、大池荘)と大平町地内の大平荘。いずれも、築37〜39年が経過しており、老朽化が進んでいる。各団地の敷地面積などから、現地での建て替えが困難な状況や住民らの利便性などを考慮。新たな用地に移転して集約する方針を打ち出した。
4団地の概要は、ひばり荘(羽根町陣場30)が1977年建築のプレキャストコンクリート造5階建て延べ1676平方b、30戸。陣場荘(羽根町陣場258)は、78年建築のプレキャストコンクリート造5階建て延べ2333平方b、40戸。大池荘(羽根町陣場188)は、78年建築のプレキャストコンクリート造5階建て延べ2235平方b、40戸。大平荘(大平町沢添40ノ2)は、79年建築のプレキャストコンクリート造5階建て延べ2488平方b、40戸。
同市では今後、17〜18年度で実施設計とともに詳細を詰める。19〜20年度で美合住宅の全棟解体とともに新住宅の建設を進める計画。移転後の4団地の解体時期や跡地利用については、現時点では未定としている。売却処分も視野に入れ、解体時期に合わせて検討していく方針。
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建通新聞社