北陸地方整備局金沢河川国道事務所は、「国道157号犀川大橋橋梁補修工事」で、技術提案・交渉方式(技術協力・施工タイプ)による調達方式を適用することを決めた。6日午前11時から同事務所で説明会を開く。同タイプ適用は局管内では初となる。
技術提案・交渉方式は、現場条件が特殊で工事の仕様の確定が困難である場合、技術提案を公募し、その審査結果を踏まえて選定した「優先交渉権者」と工法、価格などの交渉を通じ仕様を確定する契約方式。この方式のうち技術協力・施工タイプは、優先交渉権者と技術協力業務の契約を締結し、別の契約に基づき実施している設計に技術提案内容を反映させながら価格交渉し、交渉が成立した場合に施工契約を締結する。これにより最適な仕様や工法を確定した上での契約が可能となり、工事着手後の大幅な仕様変更を抑制できるなど発注者・受注者の双方にメリットがある。
国道157号の金沢市片町〜千日町間に位置する犀川大橋(橋長62・308メートル)は、1924(大正13)年に完成した日本最古のワーレントラス橋(国の登録有形文化財)で、すでに築後92年が経過している。事務所では同橋補修工事にあたり、損傷などの不可視部分の存在や、市中心部の工事となり交通規制に著しい制約があるため、通常の設計業務では最適な仕様確定が困難かつ、工事着手後の大幅な変更が懸念されることから、今回、同方式を適用し、設計段階から施工者独自のノウハウや工法をとり入れ、円滑な施工につなげる構えだ。