日刊建設工業新聞
2016/12/02
【鳥取】布勢運動公園の観客席を改修 17年度施工で設計業務発注へ
ジャマイカ代表陸上チームのキャンプ地となった鳥取市布勢にあるコカ・コーラウエストスポーツパーク(県立布勢総合運動公園)の陸上競技場と野球場の観覧席の改修工事が国の経済対策(2016年度第2次補正予算)で計画されているが、県東部生活環境事務所は17年度の工事に向け、基本・実施設計業務を近く発注する。9月補正予算で昇降設備を含む事業費としてとして2億4000万円あまりを予算計上しており、17年6月にも工事が発注される見通しだ。
日本陸上競技連盟第1種公認の全天候型トラックの陸上競技場(メインスタジアム)と野球場は、1985年(昭和60年)に開催されたわかとり国体に向けて設置された都市公園施設(運動施設)で、スタンドは、陸上競技場が鉄筋コンクリート3階建て延べ面積7658・38平方b、野球場が鉄筋コンクリート3階建て延べ面積2607・99平方b。観覧席となるスタンドは建設後30年以上が経過したため、長さ3・5bのスタンドベンチの座席が旧態化し、経年劣化で座席自体もFRPの素地が露出している。
このため、20年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を踏まえ、高齢者や車いす利用者だけでなく、乳幼児連れ利用者、障がい者など多様な利用者が円滑に利用できるように、現在のスタンドベンチをゆとりある寸法の1人用の個別シートに更新するとともに、観覧席までの昇降設備を新たに設置する。
陸上競技場は、第1種公認の施設に必要とされる7000席程度、野球場は、個別シートのバックネット裏を含めて1万1000席の更新が必要と見られており、基本設計で具体的な施工計画を決めるが、東京オリンピックの事前合宿の受け入れを計画している陸上競技場を優先的に整備し、野球場については当面は予算の範囲内で整備する。17年5月までに設計業務を終え、早ければ17年6月には発注手続きに入る見通し。
また、9月補正予算では、東京オリンピックに向けて、補助競技場等の改修費として2億4000万円を計上しており、老朽化に伴う全天候型舗装補修を中心とした改修を行う。