高知市上下水道局は、下知水再生センター管理棟を改築または耐震補強の検討を進めている。2017年3月以降に方向性を決める見込み。実施設計や工事の時期については、現在進められている同センターの送風機棟や塩素滅菌棟の耐震・耐津波診断の結果なども踏まえ判断していく。
既存管理棟の規模は、鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ3220平方b。1982年建築。15年度に耐震・耐津波診断を行った結果、大規模な耐震補強が必要と判定された。そのため、改築と耐震補強の両方を視野に入れ、コストや施工性、工期、維持管理性などを総合的に評価し今後の方向性を決める。
管理棟を新築する場合は、現施設より小さくし、同造地下1階地上3階延べ2000平方b程度で検討する。中央監視室、電気室、会議室、更衣室、水質試験室などを配置する計画で、津波浸水深を考慮した造成計画、建物計画を検討するとともに、既設構造物の撤去も概算工事費を算出する。
耐震補強する場合は、「耐震壁の量が少なく、バランスよく配置されていない」という診断結果を受け、開口を設けて雑壁にすること、開口縮小、別フレームに増し壁や新設壁を行うなどの案で検討を進める。
また、同センターにある送風機棟と塩素滅菌棟の耐震・耐津波診断も現在進められている。送風機棟の規模は鉄筋コンクリート一部プレキャストコンクリート造地下1階地上3階建て延べ2013平方b、塩素滅菌棟の規模は鉄筋コンクリート造平屋198平方b。両施設とも管理棟と同じ82年建築。診断の結果、耐震・耐津波対策が必要と判断すれば、対策・補強方法を検討する。
所在地は小倉町5ノ25。管理棟改築基本検討・基本設計、送風機棟・塩素滅菌棟耐震・耐津波診断は日水コン高知営業所(高知市)が担当。
提供:建通新聞社