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　牧野植物園（高知市五台山）の磨き上げ整備に向けた基本構想検討委員会の第３回会合が18日に開かれ、事務局を務める県は、今後速やかに整備着手する第一期構想として「研究棟・お宝展示館（仮称）」の新設や、シビック・プライドの拠点となる「ファミリー園（仮称）」、宝の人材を育成する拠点となる「スタディ園（仮称）」の開設を目指していくことを示した。
　新築を計画している研究棟・お宝展示館は、県内で普及を進めているＣＬＴ構造を想定、２階建てで建築面積は１２００平方�bを見込む。検討委員会で示した内容によると、研究機能では市民、子どもたちと研究者への開放を目指し、国内外の研究者との共同研究・交流や、学会などコンベンションの開催の場、研究成果の見える化などを検討する。お宝展示機能では、バーチャルリアリティー・８Ｋシアターを設け、植物の本質が学べる場とする他、牧野植物園のお宝をダイナミックに展示するスペースを設ける。
　ファミリー園は１・７�fほどの広さを見込み、植物に親しみながら自由にのびのび過ごせる芝生広場を設け、多彩なフラワーイベントを開催する。スタディ園は０・９�fほどの広さを見込み、植物と触れ合いながら学んで遊べるエリアとする。
　これらの事業については、２０１７年２月に開催予定の次回検討委員会で、整備場所、概算事業費、整備スケジュールなどの詳細が示される方針。
　また構想の策定に一定の時間がかかる第二期構想のイメージ案として、ギャラリー化やバックヤードとなる長江圃場高台移転などの計画も示された。これらの整備の機能強化を支えるものとして、駐車場の拡張と入り口道路の狭あい解消も合わせて挙げられている。これらの事業は17年秋までに基本構想を策定、20年の東京オリンピック・パラリンピックまでの完成を目指す。
　検討委員会は、東京大学大学院理学系研究科付属植物園の邑田仁氏を委員長とする14人で構成。入園者数が減少傾向の牧野植物園を「世界に誇れる」施設にすることを目指し、磨き上げ整備の内容について協議を進めている。

提供：建通新聞社