東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、設計・施工一括発注による技術提案型総合評価方式で「有明体操競技場新築工事」の落札者を清水建設(中央区)に決めた。落札金額は205億2000万円(税込み)で、落札率は79%。入札には清水建設と鹿島(港区)の2者が参加し、価格・技術点のいずれも清水建設の評価が上回った。工期を60日短縮する落札者の提案も採用された。
入札金額は、予定価格259億6320万円に対し、清水建設が205億2000万円、鹿島が241億0560万円で、清水建設の入札金額が鹿島の入札金額を大きく下回った。
組織委員会が要求する性能・機能・技術に関する技術提案とVE提案に対する技術点は、清水建設が117・65点、鹿島が116・5点とわずかに清水建設の評価が高かった。建物外周と競技エリアの同時施工、妻側外周鉄骨の先行施工などにより、60日間の工期短縮を提案した他、許認可対応する部会の設置などのサポート体制などが評価された。
有明体操競技場は、オリンピックの体操・新体操・トランポリン、パラリンピックのボッチャの会場として利用する。江東区有明1ノ7ノ4の敷地約10万平方bに、鉄骨一部木造3階建て延べ3万6800平方bの主競技場と、鉄骨造平屋4000平方bのウォームアップ棟を建設する。
11月中に開く理事会の承認を経て、清水建設と契約を結ぶ。工期は同社の提案を踏まえて60日間短縮し、2019年10月25日までとする。大会終了後は東京都が10年程度の間、展示施設として利用するため、改めて改修工事を行う。
提供/建通新聞社