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建通新聞社
2016/11/21

【大阪】中之島4丁目再開発具体化へ第一歩

大阪大学中之島アゴラ構想(中之島4丁目再開発基本構想)の具体化へまず一歩―。11月17日、大阪府・市、経済団体、阪大などで構成する「中之島アゴラ構想推進協議会」の初会合が大阪市内で開かれた。市立新美術館の隣接市有地約1・2fを文化、芸術、学術、技術の交流拠点にしようというもので、同地を対象とした再生医療国際拠点化とも歩調を合わせながら、2016年度中に基本方針、17年度に基本計画を策定し、早期具体化を目指す。
 大阪市北区中之島4丁目は大阪大学発祥の地。今年4月に大阪市の吉村洋文市長と阪大の西尾章治郎総長が会談し、市長からの「阪大がこの地で何かできないか」との問い掛けに、阪大側がアゴラ構想として大まかな再開発の方向性を示した。
 構想では、新美術館の西側に隣接する市有地について、新美術館側を社学共創拠点(社会と学術の連携のアゴラ=広場)とアート拠点、残る西側半分をリサーチクラウド・アライアンス(産学共創拠点)に位置付ける。
 再生医療国際拠点化は、関西で遅れている脊椎、膵臓(すいぞう)、肝臓などの再生医療研究を見据え、研究に不可欠となる病院施設などを誘致する方向で今後検討が進みそうだ。
 市有地は市が阪大に貸し付ける。
 当日は、中之島アゴラ構想推進協議会と中之島4丁目再生医療国際拠点検討協議会の二つの初会合を開催。座長には川田均・大阪市都市計画局長が就いた。
 会合に出席した阪大の吉川秀樹副学長は、「産業界との連携が不可欠の再生医療にとって、関西は拠点化に最適地。アジアへのアクセス性も良い」とした。
 関西経済同友会の金子秀一会務執行部部長(代理出席)は、「具体化に向けては、うめきたとうまく役割を分担することが大切。オープンイノベーションにより人々がクロスオーバーできる環境整備が求められる」と述べた。

提供:建通新聞社