日刊建設工業新聞
2016/11/18
【鳥取】県土整備部 災害関連緊急事業の導入採択 事業費1・3億円
9月中旬の台風16号による大雨で土砂が流出した鳥取市鹿野町岡木(岡井地区)で、国土交通省は17日、「災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業」を採択した。事業費1億3000万円。県土整備部は今月にも対策工の詳細設計を発注し、年度内に法面施設を整備する。
災害関連緊急事業は、崩落を放置すれば被害が拡大する恐れがあるカ所を緊急に施工するもの。補助率は2分の1にかさ上げされる。保全人家5戸以上、事業費1500万円以上など一定の要件があり、同部は発災直後の9月に事業採択を申請していた。
岡井地区では9月12日夜、集落東側の高さ23bの山腹斜面に幅80bにわたって崩落が発生。幅10b、法長20b、深さ2b程度の土砂が流出し、100b先の民家付近に流入した。
主な対策工は、民家裏の延長80bを対象に現場吹き付け法枠(枠内植生)、鉄筋挿入工などの法面工を施工する。鳥取県土整備事務所が近日中に設計を発注し、早期に現地着手する。
また、同部は「地区全体の対策に向かいたい」(治山砂防課)と話しており、来年度の補助事業採択を見据え10月から用地基礎調査などの事業化調査に入っている。