日本工業経済新聞社(群馬)
2016/11/14
【群馬】官民出資会社構成員が明らかに
設計・施工、監理業務などをまとめて民間業者に委託する「包括的民間委託」で、群馬東部水道企業団は、明電舎、アドバンストビジネスサービス、ジーシーシー自治体サービス、クボタの4社で構成するグループを事業者に選定した。委託する業務は「施設維持管理および業務経営サポートなどの包括委託業務」「広域化に伴う施設再構築に係る施設整備業務」「広域化に伴う施設再構築に係る管路整備業務」「既存施設・設備の老朽化に伴う更新整備業務」「既存管路の老朽化に伴う更新委託業務」「その他事業における関連委託業務」。契約期間は2017年度〜24年度までの8年間としている。
「施設維持管理および業務経営サポートなどの包括委託業務」は3業務に分類される。施設管理業務や水質管理業務などを行う「浄水場および関連施設管理業務」を明電舎。給水装置の設計審査および竣工検査業務や水道メーター交換業務などを行う「給水装置関連業務」はアドバンストビジネスサービス。検針業務や収納業務などを行う「水道料金徴収業務」についてはジーシーシー自治体サービスが担当する。同企業団では3業務に係る費用として総額約176億円を試算している。
市町界を超えて実施する受水池やポンプ場などの施設整備に伴う設計施工を一括して実施するほか、交付金申請書類作成を行う「広域化に伴う施設再構築に係る施設整備業務」は明電舎が担当していく。設計業務は基本的には明電舎が実施していく方針。工事については明電舎と地元企業が請負契約を締結し、進めていく。施工監理は同企業団が担当する。
市町界を超えて実施する連絡管路の整備に伴う設計施工を一括して実施するほか、交付金申請書類作成を行う「広域化に伴う施設再構築に係る管路整備業務」はクボタが担当する。設計業務は基本的にはクボタが行っていく予定。工事についてはクボタと地元企業が請負契約を締結し、進めていく。施工監理は同企業団が担当する。
同企業団では「広域化に伴う施設再構築に係わる施設整備業務」と「広域化に伴う施設再構築に係る管路整備業務」に係る費用として約50億円を見積もっている。
老朽化した井戸や配水池など既存施設の更新や耐震補強。ポンプや受変電盤、流量計などの既設機械・電気・計装設備の更新整備に伴う設計施工を一括して実施し、交付金申請書類作成を行う「既存施設・設備の老朽化に伴う更新整備業務」は明電舎が担当する。設計業務は基本的には明電舎が行い、工事については明電舎と地元企業が請負契約を締結し、進めていく。工事は官民出資会社が工事予算70億円以内で更新整備計画を策定し、更新優先度などを考慮し実施する。施工監理は企業団が担当する。
老朽化した既設管路の更新整備に伴う設計・発注支援・施工監理を一括して実施し、交付金申請書類作成を行う「既存管路の老朽化に伴う更新委託業務」はクボタが担当する。設計業務は基本的にはクボタが実施するが、工事については同企業団が入札を行い、請負企業の選定を行う。
区画整理事業や県土木工事などに伴う配水管の移設整備など、水道事業以外の他事業の要望により発生する工事に伴う設計・発注支援・施工監理を一括して実施する「その他事業における関連委託業務」はクボタが担当する。設計業務は基本的にはクボタが実施するが、工事については同企業団が入札を行い、請負企業の選定を行っていく。
官民出資会社設立に伴う出資比率は同企業団が51%。残りの49%については民間グループ4社が出資する。