石井隆一富山県知事は9日の記者会見で、17年度予算要求の概要について「現時点で約32億円の要調整額が見込まれ、財政環境は厳しく、予断を許さない状況」と説明し、「とやま新時代チャレンジ枠を創設し、人が輝く元気とやま創造へ重点配分する」との方針を明らかにした=写真。
16年度に構造的財源不足はゼロとなったが、「引き続きマイナスシーリングを設定し、ゼロベースの見直しによる財政健全化の努力を継続する」と強調。このほか、国に対する財源確保の働きかけ、国交付金・基金の活用、行財政改革の推進を挙げた。
重点施策経費では、新時代チャレンジ枠に要求上限を設けず、IotやAIなど第4次産業革命への対応、農林水産業の成長産業化、クリエイティブな文化形成、新価値創造の人づくりに関する施策を進める。とやま未来創生戦略推進枠が概ね25億円、水と緑の森づくり枠が税収入見込額の範囲内として設定した。
投資的経費は、「今後明らかになる国の予算、地方財政計画などを踏まえ、予算編成過程で決定する」と述べた。一般行政経費のうち経常的事務経費がマイナス2%、政策的経費等がマイナス15%の範囲内とした。