旭化成ホームズ(新宿区)は、中高層ビルの受注を強化する。中高層用ビルディングシステム「ヘーベルビルズシステム」を新たに開発し、11月から東京周辺エリアで先行販売を始める。2020年度までに4階建て以上の建築物全体で500億円の受注を目指す。
「ヘーベルビルズシステム」のメインターゲットは、上層階で店舗・事務所などの商業用途が想定される4〜6階建ての建物。8階建てまでの建築が可能。初年度は10棟の受注を想定している。
同社が1986年から販売している「ヘーベルハウスフレックス」で開発した「システムラーメン構造」の基幹技術や生産・施工方法を中高層建築用に進化させたもの。既存の中高層建築は在来工法の鉄筋コンクリート造と鉄骨造が大部分を占め、基礎工事には配筋工や型枠工など多種類の専門工が携わる。
一方、「ヘーベルビルズシステム」では工場先組み鉄筋や機械式継ぎ手、鋼製型枠などを採用。工業化を図ることで、施工のほとんどを自社グループの旭化成住宅建設で担うことが可能になったという。各種の専門工に頼らず自前の多能工を中心に活用することで、建設技能者不足や上昇する労務単価に対応する。
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建通新聞社