阿蘇大橋地区の斜面崩壊により通行不能となった国道57号の北側に新たに計画している復旧ルートの初弾工事が2日から始まり、九州地方整備局が報道陣に現場を公開した。ルート内に計画されている二重峠トンネルの坑口へと続く工事用道路で、杉本・藤本JVと雲仙・三洲JVが担当している。
北側復旧ルートは、大津町引水のミルクロード入り口交差点から阿蘇市赤水に至る約13`(2車線)。外輪山の二重峠を通る約4`の二重峠トンネルのほか、阿蘇市の洪水浸水想定区域には高架橋や盛土などの構造物の整備が計画されている。
今回、初弾工事に着手したのは、洪水浸水想定区域内の県道菊池赤水線から二重峠トンネルの阿蘇市側の坑口まで続く工事用道路(延長740b)。工事は2分割で進められ、杉本・藤本JVが菊池赤水線から二重峠に向かって延長460b区間の地盤改良と市道を跨ぐ車帰橋(延長29・5b)の下部工を担当。雲仙・三洲JVはトンネル抗口までの残る区間の地盤改良と車帰水源と市道を跨ぐ堤ノ本橋(延長53・5b)の下部工を担当する。
2日は、杉本・藤本JVが地盤改良工の前段として、県道菊池赤水線側からバックホウで地盤の表層を剥ぐ作業を開始。今後、地盤改良後に盛土工事も別途発注され、将来は復旧ルートの本線部としても利用する方針。
北側復旧ルートの整備事業に関しては、二重峠トンネル工事の阿蘇・大津工区の優先交渉権者が先月決定。大津町古城に計画している工事用道路を熊野・中川JVが担当し近く着工する。
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