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日本工業経済新聞社(群馬)
2016/11/08

【群馬】フレックス工期、10月末までに119件試行

「フレックス工期による契約方式の試行」に取り組んでいる県県土整備部の本年度の実施状況が、県建設企画課への取材で分かった。10月末現在において、計119件がフレックス工期による契約方式で発注されている。11月以降も18件の発注を予定。本年度はおおむね140件程度の試行を見込んでいる。
本年度はこれまで、下水道総合事務所を除く出先13事務所で「フレックス工期による契約方式」を試行している。10月末時点で実績の多い事務所を抽出すると、安中土木事務所が15件、富岡土木事務所と八ッ場ダム水源地域対策事務所が12件ずつ試行している。
フレックス工期を適用した119件を工種別に見ると、舗装工事が全体の約7割を占める。道路改良工事が約2割、残りの1割が河川・砂防工事となっている。今後予定している18件でも、9割程度が舗装工事だという。
「フレックス工期による契約方式の試行」は、公共事業の円滑な施工を確保することが目的。発注者が工事公告(指名)の際、標準工期などから当該工事を実施するために必要となる「実工事期間」、落札決定通知日から起算して90日を超えない範囲かつ実工事期間未満の範囲内において「工事開始期限日」、当該工事の工事開始期限日や実工事期間を考慮して「工事完成期限日」をそれぞれ定める。
一方、受注者は契約締結時、工事開始期限日以前の任意日を「契約工期の始期日」、契約工期の始期日から工事完成期限日までの間の任意日を「契約工期の終期日」に設定。その期間を契約工期とすることができる。契約日の翌日を契約工期の始期日とすることもでき、その場合は従来工期と比較して最大90日をプラスして工事期間に充てることが可能となる。始期日までは技術者や現場代理人を配置しなくてもいい。
昨年7月から試行を開始しており、昨年度は20件実施した。受注者からは「並行して施工するほかの工事と調整できる」、「手持ち工事の多い時期の発注でも、技術者や作業員の配置時期を調整できる」−などの意見が出ていた。
本年度も受注者に対し、アンケート調査を予定している。その結果を踏まえ、改善点が見受けられれば来年度以降の施策に反映させていく考えだ。