八百津町は、再生エネルギーで製造した水素を利用してまちづくりを進める「中山間地域水素社会の構築による100%エネルギー自給自足のまち八百津プロジェクト」を進めるため、早ければ11月中に事業計画の策定に着手する。
2016年7月に岐阜県と八百津町、岐阜大学、清流パワーエナジー(岐阜市)、森松工業(本巣市)、ブラザー工業(名古屋市瑞穂区)の6者が、「水素社会の実現に向けた産学官連携協定」を結び、八百津町をモデル地域として事業を進めている。
計画では、町内で省エネエリアの「人道の丘」、熱供給エリアの「八百津地域・中心市街地」、電熱併給エリアの「久田見地域」の3エリアを選定。太陽光や木質バイオマスなどの地域資源を利用して発電した電力から水素を製造し、提携事業者が開発中の純水素型燃料電池を利用して再び電力と熱に変えることで公共施設や産業施設にエネルギーを供給する。100%エネルギー自給自足の町となることで、雇用の創出や地場産業の振興、防災力強化を進める。
同町によると、17年度から久田見地域で整備着手し、八百津地域・中心市街地、人道の丘と整備を進め、順調なら20年度のプロジェクトの実現を目指す。
同事業は10月に総務省の「分散型エネルギーインフラプロジェクト・マスタープラン策定事業」に採択された。水素の活用によるプロジェクトが採択されるのは全国で初となる。総務省から八百津町への16年度委託額は2400万円を予定している。
提供/建通新聞社(2016/11/10)