日本工業経済新聞社(群馬)
2016/11/04
【群馬】西毛総合運動公園で整備基本計画策定へ
安中市は西毛総合運動公園(同市中宿)のリニューアルを計画している。本年度中に施設の現況や耐震性などについての調査結果をまとめ整備基本計画を策定、来年度以降、各施設整備に向けた実施設計に順次着手する。ただ調査・整備計画策定業務の入札が2回不調となっており、スケジュールは流動的。市は再入札を行うかどうかを含め業務委託の方法を検討している。
整備基本計画では、建設から約45年が経過する施設の状態を把握。将来にわたり持続可能な施設とするため、維持管理費の削減や改修費などをまとめ、今後の整備方針を示す。
特に老朽化の著しい施設は1971年に建設された野球場。現状で雨漏りやコンクリートの腐食、電気配線の劣化などが確認されている。補修工事では対応が難しく大規模な改修工事が必要と見られる。電気配線は照明やスコアボード、放送、各部屋の照明など多くの設備に関係するため、早急な対応が必要という。
施設はRC造2階建てで、両翼90m、中堅は120m。照明が4基設置されており、約1万人を収容する。
1972年に建設された陸上競技場は、水はけが悪い状態。土のグラウンドで400mトラック8コースを備える。フィールド内ではサッカー、走り幅跳びなどができ、観客席は約1000人を収容。構造はモルタル造となっている。
このほかテニスコートについては、土のコートから全天候型のコートに変えてほしいとの要望があり、検討課題に挙がっている。プールについては2013年度に大規模改修を実施しており、整備の対象外となっている。
西毛総合運動公園は、高崎市等広域市町村圏振興整備組合が運営管理を行ってきた。11年度に名称を高崎市・安中市消防組合に変更し、消防以外の施設は各市に移管された。関係者によると、現在は維持管理だけでも運営が厳しい状況で、スポーツ振興くじからの助成など財源の確保が整備計画に大きく影響する見通しだ。