日刊建設工業新聞
2016/11/04
【鳥取】県中部地震・土砂災害危険カ所点検 緊急対応の必要10カ所を確認
県中部地震を受け、県土整備部が実施していた土砂災害危険カ所(土石流・急傾斜・地すべり)点検で、クラックなどが入り緊急対応の必要な10カ所が見つかった。対策は地元の理解を必要とするため、同部は2日、関係市町に現地の状況を説明した。
緊急点検の結果は▽緊急対応が必要10カ所▽経過観察59カ所▽対応不要1077カ所−だった。緊急対応が必要なカ所は、鳥取市青谷町長和瀬地区や北栄町米里地区、三朝町本泉地区など10カ所で、いずれも地割れなどを確認しており危険を放置しておけない状況。うち本泉地区は元々、治山事業を予定していた。
それぞれ地区で保全人家戸数が異なり、国補助や単県の治山、急傾斜事業によって県が対策したり、保全人家が少ない小規模なものは各市町での対応も想定される。
同部では「該当する市町と調整して対応に当たりたい」(治山砂防課)と話している。
点検は地震が発生した翌日の先月22日〜28日にかけて、同部職員や県OBの土木防災・砂防ボランティア、県測量設計業協会の会員が実施。震度5以上を観測した5市町(倉吉市、三朝町、北栄町、湯梨浜町、鳥取市鹿野町・青谷町)を対象に、土砂災害危険カ所ランクT(保全人家5戸以上)、U(同5戸未満)の計1146カ所を調査した。