京都府はこのほど、12月補正予算案の要求状況を公表した。
10月28日時点での各部局からの予算要求状況をまとめたもので、健康福祉部1件(事項要求)、商工労働観光部2件11億5000万円。
主なものをみると、健康福祉部は事項要求として、京都版「生涯活躍のまちづくり構想」推進事業費を要求。生涯にわたって活躍できるまちづくりを推進するため、事業者等が行うハード整備等に対する助成を検討している。
商工観光労働部は、北部リサーチパークものづくりコミュニケーションセンター(仮称)整備事業費として11億3950万1000円を要求。中丹地域のものづくり企業等への技術支援や産学公連携の拠点として、機械金属業の開発力向上のため、リエゾン機能や開発支援機能等を有するセンターを整備する。運営は綾部市、京都工芸繊維大学、グンゼ鰍ニの共同で実施する。
北部リサーチパーク構想を巡っては、27年12月議会で山田啓二知事が答弁し「綾部市内での企業立地が進み、集積の厚みが増している。ものづくり産業の高度化を図るための地域開発が必要。それには公設試験研究機関や産業支援機関を核に民間が整備するという京都リサーチパークをモデルケースにし、京都府、綾部市、グンゼ梶A京都工芸繊維大学の4者が共同で新たな産業集積の創出につながる拠点づくりを目指して検討を進めている」「特にグンゼの研究機能や北部産業技術支援センター・綾部の強化、京都工芸繊維大学との連携などを通じて産業人材の育成機能、インキュベート機能、リエゾン機能などが付加されたような北部リサーチパーク構想を描いている」「JR綾部駅前という地域の中心エリアであるという点と7万坪に及ぶ広大な用地という点から、不足している綾部の立地企業の従業員向けの居住機能や、企業や地域の活性化に資する交流機能も加えて職・住・交流が一体となった拠点づくりをしていきたいという点でも一致している」「現在、居住機能、交流機能などを含むエリア全体の施設配置や整備はグンゼが検討を進めており、事業熟度が高まったものから先行する形で、社宅や寮だけでなく一般向け住宅の整備、あやべグンゼスクエアなど交流拠点の機能強化なども今進められている」「今後開発型産業なども集積、研究機能などと職・住・交流の一体型の新しい形の拠点となるよう取り組みを府としても進めていきたい」と方針を述べていた。
なおグンゼ梶i大阪市北区)と連結子会社のグンゼ開発梶i兵庫県尼崎市)は、綾部駅北側の綾部市青野町のグンゼ西社宅跡地を賃貸住宅・社宅として再開発した。設計・施工は積水ハウス(大阪市北区)。
また両社は綾部駅東側の綾部市西町3丁目のグンゼ所有地に商業施設「(仮称)グンゼライフポケット AYURA」を建設中。ケーズデンキ棟は大本組大阪支店(大阪市北区)、ココス棟は大和ハウス工業京都支社(京都市伏見区)が施工を担当。29年1月28日のオープンを予定している。