日本工業経済新聞社(群馬)
2016/11/02
【群馬】県前橋土木が大堰川L260mを改修
県前橋土木事務所は、前橋市日輪寺町を流れる大堰川L約260mで河川改修を計画している。断面の拡大をメーンに予定しており、これから詳細を詰める。本年度は技研コンサル(前橋市)に設計を委託した。拡大には用地買収が必要となる見通しで、来年度から着手する。2018年度からの着工を目指す。
大堰川は日輪寺町を南北に流れ、桃ノ木川と合流する河川。途中で四ヶ村用水と合流している。工事を行うのは、四ヶ村用水との合流部から下り、桃ノ木川につながるまでの約260m。
工事区間の近くには、上武道路および接続する県道南新井前橋線が通っている。
大堰川は古い石積み護岸と掘り込み部分が混在。区間中、右岸側にはほぼ堤防が整備されている。左岸側は下流から約200mは堤防があるが、残る約60mは掘り込み河川。川幅は最下流部となる桃ノ木川付近で約14m、掘り込み部分の上流部で約8〜10mという状況だ。
工事は増水に備え流下能力を増やすのが目的。河川断面を広げ古くなった護岸を造り直す。本年度に作成している実施設計では、流下能力や河川の線形などを検討する。地元とも調整しながら拡幅断面や線形などの概要を詰めていく。
工事には新たに用地が必要となることから、来年度は用地取得を中心に進める方針。早ければ2018年度の着工となりそうだ。
大堰川では過去に豪雨による氾濫が発生したことがある。近年は目立った水害はないが、水位の上昇は確認されていた。同川に流れ込む四ヶ村用水は本年度に完成する上武道路からの排水を受ける。このため特に下流部では流入量の増加が見込まれる。
今回の工事はこの上武道路からの排水への対応が主な目的であることから、流入する箇所より上流の掘り込み河川については、今のところ改修の計画はない。