桧家不動産(文京区)は、住宅型老人ホームを積極的に開発する。今年4月に埼玉県久喜市内に1号物件、9月にも同市内に2号物件を開設した。2021年までに20施設体制を構築する計画だ。施工は自社直営で実施する。
施設の構造・規模は、木造2階建て延べ495平方b(14戸)で建設する考え。今後、1戸当たりの延床面積を13・2平方bで統一する。
建設費は本体価格が8000万円、防災設備などが730万円、外構・屋外給排水・設計料・エアコン・床暖房などが1750万円。実施設計着手から3カ月後に着工し、6カ月間で工事を終え、その1カ月後に開設する。
まずは、桧家グループの発祥の地である久喜市内や周辺に5施設を建設する方針。その後の開発エリアとして、埼玉県内の加須市、幸手市、白岡市、蓮田市、宮代町、杉戸町、伊奈町などを想定。将来的には圏央道沿いに展開する予定。施設の開設前に地域にある複数の医療機関と提携するため、入居者に安心を提供できるという。
桧家グループは、1年当たり約3000棟の一戸建て住宅を供給している。こうしたスケールメリットを生かしながら品質確保と建築コストの削減を両立させ、高齢者施設を拡充し、まずは創業地から社会貢献の輪を広げていきたいという。
同社はリビングケア研究所(横浜市西区)に資本を投入した13年に、住宅型老人ホーム事業への参入。その後、桧家不動産の社員が約2年間かけてリビングケア研究所から学んだビジネスモデルを地元の埼玉県内で実践している。
スキームは土地所有者に建ててもらった建物と土地を借り受け、同社が運営するというもの。土地所有者との接点に関しては、金融機関からの紹介が大部分を占める。
提供:
建通新聞社