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　九州農政局は、国が造成し施設完了後35年以上が経過した出水平野地区で国営施設応急対策事業を計画している。事業計画策定の一環で一定地域整理業務委託に先立ち、簡易公募型競争入札の手続きに入った。また、水源の高川ダムでは耐震診断に向けた地質調査等を行っている。
　国および地方の財政ひっ迫により、老朽化に起因する突発事故の発生件数が増加傾向にある。事業は、国が造成した基幹的水利施設の補修・補強や長寿命化と合わせ、当面の間、基幹的水利施設のリスク管理の充実を図るための対策として行う。
　同地区の整備概要は、米ノ津川の支流高川に高川ダム（総貯水量８５０万ｍ３）を築造したほか、頭首工１カ所、揚水機場１カ所、調整池１カ所、水路（33・２km）などの整備を１９７７年度に完了。末端施設は70年度から82年度にかけて県営畑地帯総合土地改良事業等により整備した。
　事業化に向けた取り組みは、これまでに施設の機能診断や費用対効果算定のほか、五万石頭首工の基本設計。高川ダムではレベル２地震動に対する堤体等の耐震性能を照査するため、必要な手法の検討や地質調査等を実施している。
　一定地域整理業務は、参加表明が８日、技術提案書は12月５日までで、開札を同月13日午前10時から執行する。