九州地方整備局鹿児島港湾・空港整備事務所は、指宿港海岸保全施設整備を進めている。2016年度補正予算では2億4000万円の配分があり、離岸堤(改良)の本体ブロック等を製作する。また、指宿市では環境整備基本設計を委託し、直轄事業と連動した周辺整備の検討に入った。
補正予算は全額を工事費に充て、本体(163個)や被覆(272個)、消波(360個)を製作する。当初予算では、工事費3億6155万8000円、測量設計費2億3197万1000円など計5億9400万円を計上。
工事内容は、3基整備する離岸堤の中央部分で基礎捨石や本体(70個)や消波(206個)、被覆(170個)のブロック製作据付、被覆石、上部コンクリート(30m)を施工。
また、技術的な課題を解決するために設置した侵食対策施設整備検討委員会の助言を得ながら、突堤3基や護岸(改良)による構造検討(導流堤、排水施設含む)に着手するとともに、温泉の影響を計画に反映させるため、地層や泉質本格的な調査も実施する。
全体計画は、老朽化している護岸(1800m)や離岸堤3基(1050m)の改良や突堤3基(1250m)新設、養浜(1800m)を予定。現在、離岸堤の整備を進めている。
指宿港海岸の再生を観光の起爆剤としたい指宿市では、環境設備基本設計を17年3月3日の期限で、鹿児島土木設計に委託。住民意見を反映させるためワークショップの実施補助業務も含む。