熊本県は、熊本地震で特に被害が大きかった第二高校管理棟、体育館、熊本工業高校第一体育館、熊本高校管理棟・特別教室棟、屋内運動場の復旧設計業務を発注した。このうち第二高管理棟は改築する計画で、復旧・復興プランの3原則の一つ「単に元あった姿に戻すだけでなく、創造的復興を目指す」に基づき、復旧・復興のモデルとなるよう整備を進めていく。
第二高で改築するのは、管理棟RC造3階建延べ1678平方b、図書館W造平屋建605平方b、渡り廊下S造2階建8棟計440平方b。いずれも既存施設と同規模だが、図書館については構造をRC造からW造に見直す。業務では既存施設の解体設計も行う。設計は建築が硯川設計、設備がさくら設計。
体育館は、被災した屋根改修と、これに伴う設備改修を行う。規模はRC造4階建延べ3431平方b。設計はマック。
熊本工業高の第一体育館も、被災屋根の改修設計、設備設計、渡り廊下エキスパン改修などを計画。アリーナ照明はLED化する。体育館の規模はRC造4階建延べ3093平方b。設計は桜樹会・古川建築事務所。
熊本高は、管理棟・特別教室棟RC造4階建延べ3830平方bを耐震改修し、内壁・天井は全面改修する。照明はLED化し、空調設備等は更新する。渡り廊下RC造3階建2棟計延べ417平方bの復旧も行う。設計は九州テクノ。
熊本高の屋内運動場は屋根改修と、必要となる設備機器の更新を計画。アリーナの照明はLED化する。規模はRC造4階建延べ4446平方b。設計は大和設計。
県立学校は熊本地震で57校が被災。県では、被害が小さい施設を今年度内に、被害が大きい施設を29年度に復旧し、建て替えや大規模改修が必要なものは30年度中の完成を目指すとしている。体育館は30年春の卒業式に間に合わせる方針だ。
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