上越市は、26日に行われた市議会厚生常任委員会の管内視察と所管事務調査で、新上越斎場建設事業の基本構想案を公表した。既存施設隣接地に最大延べ4000平方メートル規模で建設、火葬炉数は8基を想定する。
上越斎場(大字居多776番地)は建設後30年近くが経過し、老朽化が著しい状況。このため、頸北斎場(柿崎区柿崎10496−1)を含めた施設の見直しを行った。基本構想案によると、新斎場は上越斎場の隣接地に建設。延床面積は3000−4000平方メートルを想定し、火葬炉7−8基と動物炉1基を備える。主な施設機能として、待合室7−8室、多目的室1室、告別室および収骨室(2基1室、炉前ホール兼用)、待合ロビー、キッズコーナー(幼児遊び場)、授乳室が入る。敷地面積は、建設予定地8000平方メートルと既存斎場用地5300平方メートルを合わせた計1万3300平方メートル。完成後、頸北斎場は廃止する。
この日、委員の市議が上越斎場と建設予定地を視察。予定地約8000平方メートルのうち、民有地が5600平方メートルを占め、残りが市有地となる。施設内では、担当者から火葬炉が既に耐用年数を超えていることなどの説明を受けた。所管事務調査の質疑では改修や増築による施設の延命が焦点となったが、設備の入替が困難であること、火葬需要の増加や合併特例債を活用できる点などから建替がベストとされた。
今後、17年度に基本設計、19年度に着工し、21年度の供用を目指す。
基本構想策定は一般社団法人火葬研(東京都千代田区)が担当。