トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日刊建設タイムズ社
2016/10/27

【千葉】「みなとの縁側」を創出/LCCを29%削減/中間層免震の採用も/千葉市新庁舎 技術提案

 千葉市は、久米設計・隈研吾建築都市設計JVと新庁舎基本設計業務の委託契約を締結したのを受け、26日、同JVの技術提案書の内容を公表した。前提となるL字型の配置やフロント・バックオフィスの考え方など市の課題に対して、@まち・ひと・緑をつなぐ開かれた市庁舎Aにぎわい・交流・憩いが連鎖する「みなとの縁側」B市民が利用しやすく、フレキシビリティの高い庁舎C自然エネルギーを活かした長寿命かつ災害に強い庁舎をコンセプトとした。技術的な面では、水害・地震の同時被災を想定して中間層免震の採用を提案しているほか、LCC(ライフサイクルコスト)を29%削減するとしている。
 新庁舎は、現本庁舎敷地約4haのうち、みなと公園・プロムナード側の約2haを活用し、現本庁舎の一部を撤去して建設する。計画規模は延べ約4万9000uを想定している。
 市がこれまでに策定した基本計画では、新庁舎の空間構成に関して、臨港プロムナードに面する部分は、市民駐車場やモノレール市役所前駅からのアクセス性が良いことから「フロントオフィス」として、来庁者向けに本庁業務のワンストップ性が発揮できるよう窓口機能を中心に配置。また、みなと公園に面する部分は「バックオフィス」として、通常時における市政運営の拠点・非常時における総合防災拠点としての機能を中心に配置するとしている。
 これを踏まえて基本設計業務委託のプロポーザルでは、@新庁舎の立地特性A新庁舎の玄関性B建築計画の3つの課題テーマを設け、どのように基本設計を進める方針なのか技術的な提案を求めた。
 久米設計・隈研吾建築都市設計JVの提案では、基本計画の内容を踏まえて、機能的で明快なフロント・バック上下区分を提案。低層部(5階程度)をフロントオフィス、高層部(13階程度)をバックオフィスとして、フロントオフィスは「みなとの縁側」として市民に開かれた利用を想定し、賑わいを創出。バックオフィスは執務室や危機管理センター等として利用。
 また、水害・地震の同時被災に強い庁舎として、水没により免震機能が低下しない中間層免震を提案。これにより、地下部分は中間処理施設(災害用汚水層、雨水貯水槽)や井水貯水槽などのピットだけで済むため、地下掘削量を最小化できるとしている。k_times_comをフォローしましょう
times