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日本工業経済新聞社(埼玉)
2016/10/26

【埼玉】埼玉県設備設計事務所協会が設備設計7都県交流

 埼玉県設備設計事務所協会(金子和已会長)の主催による2016年度(平成28年度)7都県交流会(東京・関東ブロック会議)が21日、さいたま市中央区新都心のラフレさいたまで開催された。来年度からの仮称・日本設備設計事務所協会連合会への移行を前に、山梨県の協会もオブザーバーとして参加。連合会への参加準備について各県協会の現状を確認したほか、設立後のブロック協議会の運営方法などについて意見を交えた。全国的に高齢化による廃業・退会と入職者不足が顕著な中、課題の克服に向け、連合会組織による再編で交渉能力を高め、活動の強化を目指す。
 同連合会は、全国の地区協会の総意をまとめる上部団体として機能する。業界の社会的地位向上と適正な業務報酬の獲得、事務所登録制度の法制化、自律的監督体制の確立などの目的を掲げ、強固な組織体系を構築する方針。
 埼玉県の金子会長は「連合会組織にして各県単位の意見を集約した形で、他の団体や国、県などに陳情できるようになる。我々の会社経営が安定しなければ、業界を存続することは難しい。高齢化に加え、若い人がなかなか会社に入ってこない。このままでは衰退してしまうという危惧を皆さんが持っています。団体で一様な見方ができれば、それによってこの業界が発展していく。本日の会議は連合会組織の足固めとしていけたらと思っていますので、活発な意見をお聞きしながら、取りまとめをしていきたいと思っています」と、設立への期待を込めてあいさつ。
 関東ブロック長である茨城県の菊地繁会長は「いろいろな全国組織がありますが、関東、東京を中心とした力強いスクラムがない限り、全国の組織の発展はあり得ません。首都圏に住んでいる我々が意識を高く掲げていかなければ、連合会の発展はない。ぜひとも真摯に受け止めていただきたい」と、エリアが担う責任の重さを強調した。
 東京都の市村充会長は「首都圏を中心に活動している各地域の協会が、情報交流を密にして、力強く自分たちの設備のプレゼンスを上げていくことが大事だと思いますので、今後も協力できたらと思っております」と、お互いの連携の重要性について述べた。
 日本設備設計事務所協会の西田能行会長は「連合会という地区協会を単位会とする組織に変わる。2年かけて皆さんと議論して、賽を投げさせていただきました。連合会の役割として我々が望むものは何なのか。きょうの会議で皆さんと決めていければ」と述べ、今後の組織の発展を祈念した。
  議事ではまず、連合会への参加に向けた、各県協会のこれまでの対応状況を確認。引き続き関東ブロック協議会の理事選出方法について協議。また設立後の協議会の運営方法について、費用や事務所設置などについて話し合った。
 この他、高齢化による事務所の弱体化、新規参入者・後継者不足の問題について、持続性のある業界として存続し続け、社会的責任を果たすための方策を探り、幅広く意見を交換した。
 最後に次期開催県を東京都に決め、交流会の幕を閉じた。
 閉会後は懇親会を催し、情報を交換。交流を図り親睦を深め合った。