三条市体育文化センターおよび三条市総合体育館改築検討委員会(近藤雄介委員長)は24日夜、三条市役所で第4回会合を開き、設計コンセプトや今後の進め方について意見を交わした。
設計業者決定後、初の会合となり、プロポーザルで選定された環境デザイン研究所(東京都港区)の仙田満会長が選定時の技術提案を説明するとともに、同施設の設計に込める思いを語った。
冒頭、仙田会長は設計業務を進める上での実施方針や取組体制を説明。コンセプトに『凛としたたたずまい』を掲げ、スポーツ・文化・交流の密接な融合を説いた。これまでの検討委員会で取りまとめた中間報告を基に作り上げていくことを強調した上で、ネット遊具やボルダリング、高性能ホール、市民広場機能を有したメーンアリーナ、コーヒーショップ、図書館機能、ラウンジ、フィットネス、回遊空間などを盛り込むことを提案した。
また、防災拠点機能は耐震係数を1・5とし、RC造、屋根のみS造とするほか、避難所としての使用を考えた空間利用や行動時の安全性を確保。環境負荷の低減については「ゼロ・エネルギー・ビルディング」を目指し、自然換気、LED照明と自然間接光、太陽光発電パネル、内外装の木質化、利用者一人当たりのライフサイクルコストの最小化を提言した。
施設規模は中間報告での機能と供用部、機械室などを盛り込んだ場合、1万5507平方メートルになると試算。事業費限度額の45億円から算出した目標延べ床面積は約1万2000平方メートルであることから、意見を交えながら精査していく考えだ。
今後、11月に開く次回検討委員会でたたき台が示される。基本・実施設計完了期限はスポーツ機能部分が17年9月末、文化機能部分が18年1月15日まで。17年10月をめどに制限付き一般競争で公告し、18年1月の着工を目指す。オープン時期はスポーツ部分が19年6月、文化部分は20年6月を見込んでいる。
建設場所は、既存施設の解体が進められる荒町地内。