国内3例目となる大深度地下使用を目指し、大阪府施行による寝屋川北部地下河川事業の事業間調整手続き(事業概要書縦覧)が始まった。縦覧期間は11月15日まで。縦覧後は、2017年2月にも都市計画変更案を府都市計画審議会に諮り、16年度中に告示。早ければ17年度に大深度地下使用の許可申請に入る。その後、20年度前後の着工を目指す。
同事業は、寝屋川流域の内水域の浸水解消を目的に、総延長14・3`の地下河川を整備する計画。このうち鶴見立坑〜城北取水立坑〜排水機場(放水路ポンプ場)間約4・6`が未整備となっており、ここに大深度区間が含まれている。未整備区間の概算事業費は約1500億円。
大深度区間は、▽放水路ポンプ場(大阪市都島区中野町5丁目)〜市道赤川天王寺線・都島本通交差点(都島本通2丁目)間延長0・3`、土かぶり約71b=位置図・大深度地下使用区間B▽市道片町野江森小路線・野江4交差点(大阪市城東区野江3丁目他)〜城北取水立坑(関目2丁目他)間延長約1・4`、土かぶり約69〜70b=同A▽城北取水立坑〜国道479号・花博記念公園西口交差点(大阪市城東区古市1丁目)間延長約0・5`、土かぶり約65〜69b=同@―の3カ所を想定する。
工程計画では、城北取水立坑〜花博記念公園西口交差点間を築造した後、城北取水立坑から放水路ポンプ場までを完成させる。全体で19年程度の工期を見込む。
事業間調整は、鉄道、電気、ガス、通信などの事業者を対象に事業の共同化や事業区域の調整などを行うもので、10月21日に開かれた近畿圏大深度地下使用協議会の第6回幹事会において、関係機関に対して、事業間調整手続きや事業概要書の縦覧が始まったことが周知された。
提供:建通新聞社