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北陸工業新聞社
2016/10/25

【富山】40年間で2割を削減/公共施設等総合管理計画/インフラは長寿命化/射水市

 射水市は、公共施設とインフラの適正な維持管理を長期的な視点で捉えた「公共施設等総合管理計画」を公表した。
 計画期間は2055年度までの約40年間。10年ごとに更新・改訂作業を行う。
 公共施設は市民文化系施設、スポーツ・レクリエーション系施設など15種類合計で439施設あり、延べ床面積は42万941平方メートル。割合が多いのは学校教育系施設で37%となる。
 築後40年を経過する施設が全体の約1割存在し、今後10年間で約4割に増える。
 インフラは市道約836キロ、橋りょう495橋、上水道管724キロ、下水道管670キロなど。このうち、橋りょうは一般的な耐用年数60年を超えるものが31本ある。上水道は耐用年数40年を超えるものが14%で、今後も修繕・更新が増え続ける。下水道は約20年後から一斉に更新時期を迎えるとする。
 更新費用(40年間)の見通しによると、公共施設は総額1418億円で、年平均35億円。直近の5年間の更新費用の38億円と同程度であるが、合併特例事業債がなくなることを踏まえると大幅な財源不足となる。
 インフラは総額2471億円で、年平均61億円。直近5年間の更新費用29億円の2・1倍の財政負担を強いられる。
 市では、財政予測の面から現在保有している公共施設を、現状のまま更新し続けることは困難な状況とし、削減目標を定めた。公共施設(病院施設、普通財産を除く)は、延べ床面積39万846平方メートルを、約2割に当たる7万7820平方メートル減らす。
 インフラについては、保有する総量を削減せず、長寿命化を図ることを基本に更新費用の抑制を図る方針だ。
 総合管理計画は、公共施設白書(6月作成)をもとに、真に必要な公共施設を次世代に適切に引き継いでいくため、長期的な視点での適正管理に向けた計画としてまとめた。同市は、1市3町1村が合併したことから同じ種類の公共施設を複数所有。老朽化による改修・更新を一斉に迎えることが予測されている。

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