東京都都市整備局は、都営野塩団地(清瀬市)の後期事業の実施に向けた都市計画変更素案の作成と基本計画案の見直し作業を開始した。周辺区域を含めた一体的なまちづくりを視野に、清瀬市との協議なども踏まえて地区計画素案や一団地の住宅施設の廃止素案をまとめるとともに、土地利用や住宅施設、公益施設、住戸型別供給割合など計画諸元を精査し、必要な見直しを行って基本計画図を作成する。2016年度末までに作業を完了させ、設計委託などに備える。
野塩団地は、1962〜66年に段階的に建設した都営清瀬野塩アパート(清瀬市野塩2ノ387他、23棟)を建て替えて整備する。99〜2005年に前期事業として、敷地の東側と西側に計7棟の住宅を新築した。
後期事業では、既存の2〜4、8〜15号棟の計11棟を解体し、敷地中央の北側区域に住棟を集約して整備する計画。この事業の一環として現在、敷地中央で新たな住宅の建設を進めている。1号棟と16号棟の2棟についても、将来的に後期事業区域の中に集約配置する考えだ。
今後実施する建て替えと、集約化によって創出する用地の利活用の検討を前に、周辺区域を含めた一体的なまちづくりを進められるよう都市計画を変更する。
周辺の土地利用、都や綾瀬市の上位計画、用途地域や防火規制といった法的条件を確認しながら、建て替え事業を進めるに当たって検討すべき事項や調整が必要な課題を整理。その上で、整備・開発・保全に関する方針や地区整備計画など地区計画素案を作成するとともに、一団地の住宅施設の廃止素案をまとめる。
また、現在進めている事業や清瀬市との協議内容を踏まえ、13年度に検討した建て替えの基本計画案を精査する。土地利用や都市計画、公共施設、住宅施設、公益施設などの諸元、駐車・駐輪台数、住戸型別供給割合などを改めて検討し、整備手順や事業スケジュールも盛り込んだ基本計画図を取りまとめる。
業務は窓建コンサルタント(新宿区)が17年3月17日納期で担当する。
提供/建通新聞社