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北陸工業新聞社
2016/10/22

【石川】31日、基本設計を開札/国立近代美術館工芸館移転/県営繕課

 石川県土木部営繕課は31日、金沢市出羽町地内「東京国立近代美術館工芸館移転整備事業基本設計委託」を開札する。予定価格は2125万円。
 同委託業務では、県と金沢市が協力して同工芸館(東京都千代田区北の丸公園1番1号)を、県立美術館周辺本多の森地区に移転整備するための基本設計を行う。
 建設規模はRC造一部W造地上2階、地下1階建てで、延べ床面積約2500平方メートル。主要施設(予定室)は展示室、収蔵室のほか、事務室(展示受付)、資料室ライブラリー、ミュージアムショップ、カフェ、事務室、会議室、倉庫、男女・多目的トイレ、地下機械室など。建設地は県立美術館といしかわ赤レンガミュージアムの間の敷地(県庁出羽町分室・旧藩老本多収蔵品跡地)。
 履行期限は17年3月28日となっている。
 設計に関する注意点として、県が所有する「旧陸軍金沢偕行社」、「旧陸軍第九師団司令部庁舎」を活用した整備計画とし、偕行社については過去に解体撤去された講堂部分、司令部庁舎は同様に両翼部分を復元することとする。加えて、登録有形文化財である両施設の活用に際し、別途発注の「同工芸館移転整備基本計画技術指導及び調査業務委託」の受託者である金沢伝統建築設計から指導を受け、構造についても設計を行う。
 このほか、周囲の景観に配慮した建物計画とし、前面部における外構計画や、偕行社及び司令部庁舎の両跡地の活用についても検討。イニシャル・ランニングコストの低減に配慮しつつ、使用上、管理上も機能的で使いやすい施設とすることや、展示室の仕様は美術館仕様と同等とすることを求めている。
 工芸館移転整備に伴う建物整備費は概算30〜35億円程度を想定する。

hokuriku