建通新聞社(神奈川)
2016/10/20
【神奈川】 旧神奈川県立近代美術館鎌倉館本館 神奈川県指定重要文化財へ
本年3月31日に閉館した旧神奈川県立近代美術館鎌倉館本館が神奈川県指定重要文化財となる見通しだ。県の文化財保護審議会で指定が適当とされた。11月に県教育委員会で審議し指定を決定する。
所在地は鎌倉市雪ノ下2ノ1ノ53。鶴岡八幡宮境内にある。設計は世界的に著名な建築家ル・コルビュジエに学び、日本のモダニズム建築を先導した坂倉準三氏。施工は馬淵建設が担当した。竣工は1951年11月。規模は鉄骨造2階建て延べ1575平方b。
審議会は、文化財指定が適当とする理由に、@戦後日本のモダニズム建築のモデルとして高い価値があるA部材、耐震性、耐火性、経済性に優れ、日本の技術史上貴重B高い学術的価値があるC日本で最初の公立近代美術館で、高い歴史的価値がある−などを挙げる。
鎌倉館は、鶴岡八幡宮側との土地の賃貸借契約が切れて閉館となった。今後は、県指定重要文化財としての耐震化などを鶴岡八幡宮側と協議することになる。新館棟と学芸員棟の解体は現在実施中。
提供:建通新聞社