熊本地震の本震から半年を迎えた16日、石井啓一国土交通大臣が被災地を視察した。7月に次いで5回目。蒲島郁夫県知事と意見交換した石井大臣は、復旧・復興に向けた支援の継続を約束した。
ホテル日航であった意見交換会には、国交省から山田邦博水管理・国土保全局長、栗田卓也都市局長、小平田浩司九州地方整備局長、佐々木良九州運輸局長、県から手島健司土木部長と鈴木俊朗河川港湾局長も出席した。
蒲島知事は、俵山ルートと長陽大橋の開通時期が示され、仮設住宅整備がほぼ完了したことに感謝。今後の課題として、▽宅地被害への対応▽益城町まちづくり▽中長期展望―を挙げ、「市町村が最も心配しているのは単年度予算ということ。是非、国交省の事業に継続的な予算措置をお願いしたい」と求めた。
これに対し石井大臣は「平成29年度概算要求の中で財務省に要求しているものもあるが、復興基金も活用してほしい」と応じた。宅地被害への対応について栗田都市局長は、東日本大震災後に仙台市等で取り組んだノウハウを活用していく姿勢を示した。
手島土木部長は、昭和28年白川大水害での熊本市街部の浸水被害を説明し、地震や豪雨等で土砂や流木の発生源が増えているとして抜本的な白川改修を求めた。石井大臣は「県の要望を受けてしっかり検討する。立野ダムは幸いダムサイトに断層帯は無いようなので何とか出来そうだ」と答えた。
一行は、益城町の復興市場・住宅被災地・テクノ仮設団地、阿蘇大橋、阿蘇神社を視察し、住民や首長らと意見を交わした。
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