香取市建設水道部水道課は、小見川・山田地区の上水道と栗源地区の簡易水道の事業統合を計画している。2022年度までに小見川・山田地区の城山第2浄水場の施設を更新し、25年度を目標に事業統合する方針。15年度に統廃合基本計画を作成、本年度は統廃合基本設計業務を実施している。基本計画、基本設計とも、作成業務は日本水工設計(千葉事務所・千葉市中央区新町18―12)が担当。
水道の統廃合では、城山第2浄水場を現浄水場で更新する計画。浄水処理は利根川、黒部川の河川水を処理し、薬品沈殿、急速ろ過方式に加え、高度処理の導入を検討。処理能力は1万5800立方mを想定する。本年度の基本設計で、浄水場の基本設計を実施するとともに、配水管路や配水池など各種施設の基本設計を実施し、概算事業費を算出する。
事業スケジュールは順調なら本年度で基本設計を実施し、来年度で実施設計を行い、その後着工し、22年度の事業完了を目指す。その後、25年度までに事業を統合する計画。
このほか、将来的には佐原地区の玉造浄水場と佐原浄水場の統合も検討。玉造浄水場を拡張整備し、佐原浄水場を玉造浄水場に統合する計画。
小見川・山田地区は、利根川より取水する利根川取水場と清水川、黒部川の合流点から取水する黒部川取水場を水源とする。城山第2浄水場で浄水処理後、場内の配水池から城山高区及び山倉へ配水。また、城山第1浄水場の配水池に送水し、そこから田部増圧ポンプ所及び下飯田増圧ポンプ所で加圧配水するとともに送水後、同場内の配水池から自然流下で田部、府馬、五郷内、城山低区に配水している。計画給水人口は3万24人(2014年度)、計画1日最大給水量は1万2415立方m(同)。
また栗源地区の簡易水道事業は、深井戸5井による地下水を水源として、中央浄水場と大畑浄水場の2か所の浄水場で浄水処理後、中央配水区域と大畑配水区域に配水している。計画給水人口は3426人(14年度)、1日最大給水量872立方m(同)
城山浄水場の現処理方式は凝集沈でん・急速ろ過方式で施設能力1万5200立方m。また、栗源地区の中央浄水場は処理方式が急速ろ過方式で、施設能力600立方m。
一方、佐原地区は、飯島取水場で利根川より取水する表流水を水源として、玉造浄水場と佐原浄水場の2か所で浄水処理後、玉造高区、玉造低区、側高、佐原などに配水している。
玉造浄水場、佐原所浄水場とも処理処理方式は凝集沈でん・急速ろ過方式。施設能力は玉造浄水場が8300立方m、佐原浄水場が7200立方m。
なお、9月補正予算では「小見川・山田地区水道事業認可変更申請書作成及び経営戦略策定(香取市全域)業務委託」に限度額2769万2000円(17年度)の債務負担行為を設定。統合の前段として事業認可変更申請書等を作成する。