佐倉市資産管理経営室は12日、「佐倉市民音楽ホール天井改修事業」の公募型プロポーザルの実施要領等を公表し、公募手続きを開始した。設計、施工(工事監理)を一体として技術提案を求める。今月18日まで参加要件に関する質問を受け付け、同21日に回答。参加表明書は同26日まで受け付ける。技術提案書の提出期限は12月26日。来年1月中旬にヒアリング及び審査を行い、優先交渉権者を選定する。
同事業は、市民音楽ホールの天井脱落対策工事の設計、施工、工事監理を実施する。予定事業期間は2017年1月下旬から18年9月中旬まで。17年1月下旬から9月30日まで設計を行い、11月下旬から18年9月中旬までの期間で改修工事及び工事監理を行う。各業務の上限額は、設計業務が1512万円(消費税込み)、工事費が1億6653万6000円(同)、工事監理費が1069万2000円(同)。支払い条件は各業務完了時となる。
参加資格は、@単独かつ同一企業A建築工事業の経営事項審査の総合評点(P)が800点以上B提案者が自社開発した、または他社と共同開発した改修工法を提案できるC一級建築士事務所の登録を行っているD特定建設業の許可を受けているE16・17年度佐倉市建設工事等入札参加資格者名簿の建設工事部門で、工事種別が「建築一式工事」として登載――など。
同ホールは、音響の優れた中規模ホールとして市内外の利用者から高い評価を受けている。ホールの天井は、国交省の規定する「特定天井」に該当し、「固定された客席を有する劇場等」にあたり、天井落下対策について「特に早急に実施すべき建築物」に位置づけられている。
また同施設は、公民館をはじめ出張所・図書館等の、機能を持った「複合施設」で、市内外からの来館者が多く、ホール棟以外の機能を維持しつつ工事を実施する必要がある。このため、できるだけ工期を短縮し、既存天井材及びその形状を残したままで落下対策を講じることにより音響性能に影響を与えず対策を実施できることから、経費節減、工期短縮を図ることのできる工法提案を求めることにした。
同ホールの所在地は王子台1―16地先。敷地面積は敷地北側駐車場部分を除き4106・33u。建物は1984年9月の竣工で、01年度に大規模改修を実施している。建物規模はRC造一部S造地下1階地上2階建て延べ4760・27u(うちホール棟2958u)。主要諸室は、ホール棟がホール(改修対象)、ホワイエほか(改修対象外)、公民館が公民館(集会室、展示室、資料室)、出張所、図書室ほか(改修対象外)。
ホール(特定天井)の概要は次の通り。
▽対象範囲=1階・2階客席天井とも。ただし2階席直下部分は特定天井にあたらない▽面積578・00u(改修天井面積)▽天井高=@客席H5700〜1万3600o(2階席直下はH約2400o)A舞台H1万6250o▽天井=@客席石膏ボードt12o+ケイカル板t6mm、下地布張(想定重量約14・5kg/u)A舞台木片セメント板▽壁=@客席トラバーチン本磨、アルミ格子A舞台木片セメント板(腰:木毛セメント下地モルタルEP)▽床=@客席ラバータイルA舞台ベイマツ集成材OS(下地材共)▽その他=固定客席1階535席・2階132席、合計667席。