一般社団法人石川県測量設計業協会(新家久司会長)は14日、同協会創立50周年記念式典・祝賀会を金沢市のホテル日航金沢で挙行し、今後業界が若い世代に引き継がれ、次の60年、100年に向けてさらなる発展を遂げていくことを誓った。この日は、谷本正憲石川県知事ら多数の来賓を含め約80名が出席。会員表彰や勤続者表彰、記念事業の紹介が行われた。
記念式典では冒頭、新家会長が「当協会は1966年に18社で設立された。当時は高度経済成長の真っ只中であり、全国で人口の増加をもたらし、これに伴った宅地の造成、道路網の充実、上下水道の拡張、工業団地の造成、橋梁の新設など大規模な公共事業が続いた。当協会も公共事業の伸びに比例して活躍の場を求めることができた。これは紛れもなく先人の努力と、関係各位のご支援、ご指導の賜物だと感謝している。2007年3月25日、能登半島地震が発生した。当協会は石川県と災害協定を締結しており、県からの依頼を受け会員各社が復旧事業に協力させていただいた。昨年から国土交通省は、i−Constructionを推進している。調査、測量設計の段階からデータを三次元化し、そのデータを工事、メンテナンス、維持管理まで応用していく。それにより、建設業全体の20%の効率化を図ることを目標にしている。今、測量設計の業界は大きな変化の時代を迎えている。一つ目は建設の時代から維持管理への変化。当協会が設立された頃に建設された土木構造物が作り替えの時期を迎えているが、難しい面もあり、十分なメンテナンスを加えた長寿命化がテーマとなっている。二つ目はi−Constructionであり、建設業が今後魅力ある産業に生まれ変わるための生産システムの革命だ。この革命を成功させるためには、多種多様な知恵と、変化を受け入れる勇気が必要。当協会は60年、70年、100年と永遠に続いていなかければならない協会であり、まずは次の世代にバトンタッチできるよう、今を大事にしながら誠心誠意努力していきたい」と式辞を述べた。
引き続き、来賓の盛谷明弘石川県土木部長、山野之義石川県市長会会長・金沢市長、杉本栄蔵石川県町長会会長・中能登町町長、中神陽一北陸地方整備局長、野瀬操全国測量設計業協会連合会会長が祝辞を述べた。
この後記念事業の紹介があり、50年会員、20年会員、30年勤続者などの表彰が行われた。
式典に続き開かれた祝賀会では、北原良彦同協会創立50周年記念事業実行委員長が「地域のために在る業界という精神をもう一度心に刻み、地域の役に立つ業界になりたい」とあいさつ。谷本正憲県知事が「県民の安全、安心のため、様々な社会基盤整備を進めていく上で、皆さんのお力を今後も発揮していただきたい」とあいさつした。この後、金原博同協会顧問・石川県議会議員の発声で乾杯し、歓談した。