大阪府は、服部緑地の未整備エリアの整備計画で、2016年度は竹林保全に向けた道路設計を外注する他、用地取得を進める考えだ。
同緑地は、大阪四大緑地の一つで、都市計画決定面積は138・4f。うち126・3fが開設済み。開設区域北側の7・6fで事業認可を取得しており、未整備となっている。
事業認可区域では、地域の原風景の千里丘陵の竹林をできるだけ保全し、散策園路(幅員5〜6b)や草地の広場、生き物のすみかとなる自然観察池(自然観察ゾーン)などを整備する計画。竹林保全の管理道路や散策園路の整備を先行して進め、その後自然観察池などの工事計画を検討する。
事業認可区域の総事業費は28億5000万円。工事費は約7・6億円を見込み、内訳は、造成費約7000万円、施設整備費約2億1000万円、植栽費4億8000万円となっている。用地取得率は約91%。認可区域の東西部はマンション建設が進み、効率的な工事を進めるためには開設済み区域側から工事用進入路を確保することが必要となっている。
未整備エリアに整備する園路は、災害時に千里ニュータウンから服部緑地への避難路として位置付けている。現在、千里ニュータウンから服部緑地への避難ルートとなるのは、千里園熊野田線(両側幅員計4・4b)と国道423号(両側幅員計4b)で、想定避難者約4・7万人(5`圏内)が移動するのに現状3時間程度を見込む。府では、園路整備後、2時間以内に避難ができると試算している。
提供:建通新聞社