国土交通省四国地方整備局は11日、政府の2016年度第2次補正予算成立に伴い、管内の予算概要を明らかにした。同局関係では「21世紀型のインフラ整備」、「地方の支援」、「安全・安心、防災対応の強化」―の3本柱に過去10年間で2番目に多い補正額となる715億4600万円が配分された。16年度当初予算3134億9000万円の23%分に相当する。渋滞対策や港湾整備事業の他、交通安全対策、台風や地震などの自然災害への対策事業に配分。全て継続事業となるが、道路事業では防災・老朽化対策として国道11号の新加賀須野橋(上り)(徳島市)、国道11号大川橋(東かがわ市)、国道56号保免跨線橋(上り)(松山市)、国道55号船倉橋等(高知県東洋町)の耐震対策に新たに取り組む。主に橋脚の巻き立てや段差防止工事などを推進し、地震などでも軽微な損傷で済む耐震性能2の機能確保を図る。すでに設計は完了しており、年度内早期に工事発注する考えだ。
配分額の県別内訳を見ると、徳島県には▽21世紀型のインフラ整備―直轄3億6000万円、補助36億1000万円▽地方の支援―直轄1億7400万円、補助等なし▽安全・安心、防災対応の強化―直轄64億8500万円、補助等43億6100万円など合計149億9000万円が配分された。
香川県には▽21世紀型のインフラ整備―直轄9億9600万円、補助等13億7000万円▽地方の支援―直轄1億7500万円、補助等なし▽安全・安心、防災対応の強化―直轄7億7100万円、補等49億1300万円など合計82億2500万円の配分。
愛媛県には▽21世紀型のインフラ整備―直轄21億3600万円、補助46億4200万円▽地方の支援―直轄1億5200万円、補助等なし▽安全・安心、防災対応の強化―直轄43億3800万円、補助等93億9500万円の合計206億6300万円の配分。
高知県には▽21世紀型のインフラ整備―直轄44億1800万円、補助等26億2800万円▽地方の支援―直轄1億5500万円、補助等なし▽安全・安心、防災対応の強化―直轄54億4900万円、補助等149億9900万円の合計276億4900万円が配分された。
防災・老朽化対策で新たに取り組む国道11号新加賀須野橋(上り)(徳島市)は今切川に架かる橋長818・6b。橋脚の巻き立て工や、コンクリートブロックによる段差防止工に取り組む。国道11号大川橋(東かがわ市)は馬宿川に架かる橋長85b。橋脚巻き立て工に着手する。国道56号保免跨線橋(上り等)(松山市保免中)はJR予讃線を高架する橋長194b、橋脚面の面積を広げる一方、桁と沓座(しゅうざ)を水平力分担構造により一体化を図る。国道55号の船倉橋(高知県東洋町)は甲浦港に架かる橋長135b。橋脚4基の巻き立て工とチェーンによる落橋防止装置工に着手する予定。
提供:建通新聞社