北陸農政局は、国営かんがい排水事業関川用水について、17年度も引き続き、笹ヶ峰ダム改修および小水力発電所新設、水管理施設更新、幹線用水路改修を推進する方針だ。農林水産省の17年度概算要求には33億6000万円を設定した。
計画期間は14年度から23年度で、総事業費が130億円。うち、16年度までの採択事業費は106億9500万円で、幹線用水路改修などに係る未採択の事業費は23億500万円。これまでに採択された事業費の内訳は、笹ヶ峰ダム改修が81億5200万円、小水力発電施設新設が22億1400万円、水管理施設更新(ダム、頭首工、用水路)が3億2900万円。未採択分は、水処理施設更新のうち平場系水管理施設で5億6400万円、幹線用水路改修で17億4100万円。
改修計画スケジュールによると、取水設備は10月中にもスクリーン製作と2、3号ゲート製作に入る。据付は17年9月を予定している。管理設備は、12月をめどにシステム設計とダム機器の製作に着手、17年9月ごろに管理棟への機器据付を行う。また、17年10月から新中央管理所建築工事と機器製作を始める見通しだ。
そのほか、小水力発電施設の整備と取水設備の改修によって、流路形式を自然流下から圧力方式に、流量制御を取水ゲートからバルブにそれぞれ変更する。