日本工業経済新聞社(山梨)
2016/10/07
【山梨】アクセス道路整備し観光振興や企業誘致 山梨市の総合計画案
山梨市はこのほど、2017年度を初年度とする第2次まちづくり総合計画案をまとめた。長期展望と実現に向けての基本戦略で形成され、観光や企業誘致のネックとなっているとされる中央道やリニア駅へのアクセス道路整備など、課題に対しての目標や方策が示されている。
新しい総合計画は従来の10年一括のものではなく、20年から30年後を展望する「長期ビジョン」と向こう4〜6年間の戦略とする「中期計画」の2段階で作成されている。ビジョンでは5つの目指す方向が掲げられ、中期計画でそれに沿って現状・課題を抽出し、基本目標とともに2022年度の数値目標、具体的方策が記されている。
関連事項に絞って内容を見てみると、にぎわいの面では駅前へのイベント空間整備や高低差のある地形を利用した観光振興などが挙げられ、空き公共施設を活用しての通所型福祉サービスによる雇用創出の方向が示されている。
産業面では、遊休農地を整備したうえで短期滞在施設を設置し定住者増加につなげるほか、自然エネルギー設置や耐震補強設計へ助成を行う考え。
基盤整備においては、都心へのアクセス向上を目指すほか、代替ルート整備や空路のランデブーポイント指定が例に挙がっている。また、狭あいな生活道路整備を図るとともに消火栓や耐震性貯水槽の増設も方策に取り入れられている。さらに、汚水処理人口普及率向上に向けては、住宅連担地や効果の高い地域を優先的に実施するとしている。
総合計画案は、市ホームページをはじめ市役所・支所の担当窓口などで閲覧が可能で、12日を期限としたパブリックコメントを行っている。
【表:総合計画案に示された将来像と方向性】