日本工業経済新聞社(群馬)
2016/10/06
【群馬】大前橋の架け替え工事を計画
嬬恋村は国道144号からJR上妻線大前駅方面へ接続する村道大前細原線・大前橋の架け替え工事を計画している。旧橋は5径間のRC橋。橋長は73・1m、幅員は4・5mとなっている。同橋では主桁などに大きな破損が見られるなど老朽化が進んでいた。新しい橋の設計は昨年6月に発注済み。今後、用地の買収を進めていき地元調整がつき次第、工事に取り掛かっていく。
同村は4日に地元住民への説明会を実施。同橋の架け替え事業の内容を説明し、大筋の合意を得た。今後、周辺の用地買収に取り掛かり、順調に進めば来年度に工事に着手し2021年度に完成する見通し。
現在の大前橋は1958年に完成した橋長73・1m、幅員4・5mの5径間鉄筋コンクリート橋。2014年には国土交通省から道路メンテナンス技術集団が派遣され直轄診断が行われた。その結果を受け、村は架け替えを決定。主桁などに大きな損傷が確認されていた。
同橋は建築後50年以上が経過しており施工方法等は不明。
新しい橋は橋長49・3m。現状の幅員から2倍程度に拡幅し、有効幅員を9mとしている。また、歩道の設置も予定している。上部工は2径間連続鈑桁。下部工は逆T式の橋台が2基と壁式橋脚が1基となっている。現橋下には電線や電話線、上下水管が通っており、新橋にもこれらを通す見込み。設計業務はエイト日本技術開発(岡山県岡山市)が手掛けている。
架け替えを上流側に行うか、下流側に行うかなどは用地買収の進行状況によって調整していく。橋の工事中は大前橋を仮橋とし、完成後に撤去する計画だ。
同橋は細原地区の住民にとって、主要な生活・防災道路として位置付けられている。村役場やJR吾妻線・大前駅へのアクセス路でもあり、交通量は多い。また、災害時は避難路として大勢の人の利用が見込まれることから早期架け替えが望まれる。