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日刊建設タイムズ社
2016/10/06

【千葉】「全国地籍調査推進委」設立/1都4県12支部/738人でスタート

 「全国地籍調査推進委員会」の設立総会と第1回総会が4日、東京・千代田区のホテルルポール麹町で開かれ、初代委員長に、発起人代表で(一社)長生郡市地籍調査協会代表理事、千葉県地籍調査推進委員会総務企画部会長の石塚修氏が就任。1都4県における12支部、会員総数738人での船出となった。同委員会の活動目的は、「国民生活の安心」と「地域経済の活性化」に貢献すること。組織化により、広く国民を巻き込んだ啓発活動を行うことで、国民の機運を高めることが「地籍調査の早期完成に向けての大きな力になる」(石塚委員長)と確信する。

 ◆全国に地籍のうねりを

 設立総会では、発起人代表として石塚氏が、この全国組織を立ち上げるにあたり「これからは『住民の目線』で地籍を進めて行かないと予算は増えない。それには『新しい全国の推進母体』をつくる必要があるとアドバイスを頂いた」と説明。予算が増えないことに対しては「ジレンマを感じていたが、それならば『全国組織をつくることで予算は拡大できる』と確信した」と言明。著書の「『みんなの地籍』ではないが」と前置きしたうえで「現在、私どもが進めている住民の声を、市町村や県・国に届けることが、地籍調査を拡大する重要なこと。まさに『三方良し』の事業である」との考えを示した。
 一方、測量業界では2006年度をピークに、現在では売り上げが「3分の1」に落ち込んでいることに言及した氏は「それは何故かと言えば、やはり『受注産業一辺倒の業界』であるがために、国が減れば我々も減ってきた」と指摘。しかし「それは本来の姿ではないと思う」と否定し「我々の活動は、国民の声を届ければ届けるほど予算が増えるという手法である。受注型産業ではなく、我々が汗をかいたことで予算をつくっていける」と主張した。
 さらに「『包括委託を確立』することにより、安心と地籍調査の早期完成に繋がることは常々考えてきた」とした氏は、全国委員会の設立にあたって「これを機に全国に地籍の必要性を訴え、やる気になってその体制が整った市町村に予算を付けてもらうことを理想とする」との方針を示した。
 加えて「地籍調査を開始したら、20年から30年で完成させることも理想であり、『200年をかける地籍調査』は我々の業界の恥である」と厳しく指摘。「地籍調査は国民のためになる事業であるとともに、業界を救い、技術者のやりがいを生み、土地所有者からの感謝の声が聞けることで、社員が明るく取り組める事業だと思う」と述べ「業界を明るくするためにも地籍調査を進めていきたい」との考えを示した。

 ◆日本の地籍が大きく変わる

 議案審議終了後に、改めて委員長としてあいさつした石塚氏は「この委員会の活動次第によって、日本の地籍が大きく変わると思う」と主張。それには「各地域の支部の活動が少しずつ広まり、それが全国の力になり、国に届く」とのプランを描く。「我々のスタンスは、地籍調査に対する国民の声を国に届けること」と改めて強調した氏は「汗をかいて地道に活動することが、これからも重要だ」との認識を示す一方で「この推進委員会はボランティア組織であることから、どこまで出来るかは覚悟を決めなければならない」と強調。「ここまで進めてきた以上は、今後も責任を持って、地籍の推進に寄与することをこの場で誓いたい」と宣言。
 今後については「やはり地域の活動の大きさが予算に比例し、それがみなさんのやる気にも繋がる。これは正直だと思う。楽をして良いことはない。まずは義務を果たして、より素晴らしい業界と地籍の将来を考えながら、みんなで力を合わせて日本の地籍のため、業界のため、国民のために進めていきたい」との決意を示した。k_times_comをフォローしましょう
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