三重県は、「2017年度当初予算調製方針」を公表した。このほど開かれた県議会全員協議会で県側が説明したもので、17年度の財政状況を「より一層深刻」と捉え、17年度当初予算要求に当たって、政策的経費である公共事業および非公共事業の予算要求基準について、16年度当初予算額(一般財源ベース)の55%を公共事業推進本部に示すものとし、要求上限額の範囲内での要求を各部に求めた。さらに、16年度に引き続き、県有施設の新設なども当面は見合わせるものとした。
財政面全体を見ると、16年度当初予算の歳入が5601億円に対し、17年度歳入見込みが5342億円で259億円の大幅な減額が見込まれ、歳出面では、公債費、社会保障関係経費の増加で60億〜70億円が見込まれ、両面でより一層深刻な状況と捉えた。
その他の基本的事項として、投資的経費については、事業の緊急性・優先度や投資効果などを十分に検討し、当面は総額を抑制する。県有施設(ハコ物)については、着手済みのものを除き、原則として建て替えも含めて新たなものの着手を当面見合わせる。公共事業については、適正な労務単価や資材単価を考慮しつつ、コストとともに品質を重視した総合的なコスト構造改善に取り組み、効率的・効果的な事業実施を図る。県単独補助(負担)金については、県と市町の役割分担、補助率の適正化などの観点から抜本的な見直しを行い、廃止・休止、統合、縮小などを進める―などとした。
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建通新聞社