館山市農林水産課は9月30日、「食のまちづくり拠点施設の整備及び運営事業の民間事業者提案事業」の公募型プロポーザルの実施を公告した。公設地方卸売市場跡地などに、独立採算型の民設民営により農産物直売所や飲食・加工機能を備えた食の拠点施設を整備する。12月9日まで企画提案書を受け付ける。来年1月下旬に、協議対象となる事業提案と事交渉権者を選定する。
同事業は、同市が館山市稲地先に。食のまちづくりの中核となる拠点施設を計画しているもの。施設の整備・運営は、民間事業者が自ら資金を調達し、拠点施設の設計・建設・運営から維持管理まで行う独立採算型の民設民営手法で実施する。
応募条件は、単独事業者または複数の事業者で構成するグループとし、代表者は事業提案または類似事業の実績があり、経営等の状況が良好であることなど。
事前相談及び募集要綱に関する質問は11月30日まで、企画提案書の提出は12月9日までそれぞれ受け付ける。また、今月26日に市役所で説明会を実施する。来年1月中旬にプレゼンテーションを行い、同下旬に協議対象提案及び交渉権者を選定する。その後、交渉権者は市と協定を締結し、事業提案をもとに、2月から8月にかけて市と契約に向けた協議及びデザインビルドを行い、両者で合意すれば随意契約を締結、施設の整備・運営に着手する。
事業場所は稲274番外地先。対象面積は2万2904u。用途地域は無指定(建ぺい率70%、容積率200%)。用地はA用地(市有地、雑種地)1万1877u、B用地(民間所有地、農地)4429u、C用地(市有地、農地)6598uの3つから成る。A用地は公設地方卸売市場用地で、C用地は市道認定路線を一部含む。公設卸売市場用地は都市計画で廃止を予定。市有地は市が事業者に貸与し、民間用地は事業者が所有者から借用する。事業期間、契約延長は、事業者の提案により市と事業者で協議し決定する。
同施設は、物販・加工・飲食・情報・体験の5つの基本機能と、駐車場、トイレ、休憩等の付帯施設を兼ね備えたものとする。
物販及び飲食機能は、地元生産者や生産団体の出荷による農林水産物等の直売機能、地元産品を販売する物販機能、地元食材活用による飲食機能及び加工機能を有する農水産業をはじめとした地域産業の振興を考慮した施設とする。
付帯機能は、トイレ、駐車場などで利便性・安全性を考慮。地域交流機能は、情報発信、市民農園、体験広場、イベント広場など地域内外の人の利用を前提として、1次産業の理解促進、食育の推進、交流人口の拡大を考慮した施設を期待する。
なお、基本設計は鈴尚フリーダム設計室(館山市川名685)が担当した。